2011年7月30日土曜日

Tonton Macoute

 マニア向けジャケットシリーズの第四弾。またも別枠からのRe-Up。
前回と同じく数少ないNeonレーベルからイギリスの「Tonton Macoute」1971年のセルフタイトルアルバム。
更にジャケットデザインは、またもやキーフ。このデザインも「アート的」。もはやキーフは芸術家の域と勝手に。

内容はジャズ風味の古き良きブリティッシュプログレ!
のんびりと始まる1曲目「Just Like Stone」。中盤フルートも入りややアップテンポになるも、何とも落ち着くいい曲である。
2曲目「Don't Make Me Cry」。出だしこそサックスの音色も相まってジャズ的だが、途中ブルース調になり、更には三拍子になりといろんな要素を盛り込んだバラエティな1曲に仕上がっている。
以下、サイケ、ブルース調などの曲が並び、そしてラスト10分の「Natural High Part1、2」は、まさにタイトル通りです、High!
プログレ的な纏まりとしては今ひとつな感もあるが、全体的に佳作がそろった決してジャケット負けをしてない1枚かと。

2011年7月28日木曜日

Spring

 マニア向けジャケットシリーズの第三弾。
以前、別枠にて紹介したアルバムをRe-Up。
イギリスの「Spring」のセルフタイトル唯一アルバム、1971年の作品。
ジャケットデザインは前回と同じくキーフ。更にはレーベルがNeonと、これまた更にマニアック。
下世話な話だが、オリジナルのアナログ盤が売られてたら高値必至のコレクターズアイテムである。

 そんな内容だが、全体的にのんびりと。そのせいか牧歌的と評される場合が多いが、歳のせいか最近この手の曲調が妙に心に浸みて、なんとも落ち着く。当然チョッとハスキーなヴォーカルの声も相俟ってである。
自分的には決してジャケットに負けない内容と思うのだが・・・。

2011年7月26日火曜日

Nirvana

 マニア向け有名ジャケットシリーズ第2弾。
イギリスの「Nirvana」、1971年発表の4枚目の「Local Anaesthetic」。
レーベルはVertigo、ジャケットデザインはキーフと、マニア必須のダブルネーム。
あまりにも有名な、このキーフのデザインが自分は大好き!
よくジャケットデザインを「ジャケットアート」などという時があるが、これぞ「アート」と、勝手に。

 そんなアルバムの内容といえば、簡単に言うとサイケポップ。
ジャケットはプログレらしく暗〜い雰囲気なのだが、曲調は全体に結構明るく、やや肩すかし的。
よく聴くと、所々プログレらしいところも伺えるが、残念ながらジャケット負けしてる感じか。

とか何とかいいながら、レーベルとジャケットのせいか、ショップではしっかりプログレのカテゴリーに鎮座。

2011年7月21日木曜日

Trees

 今回より、マニア向け有名ジャケットシリーズを暫し。

その一発目、イギリスの「Trees」、1970年発表の2枚目「On The Shore」。
ジャケットデザインは周知のヒプノシス。
それ故か、内容よりジャケットが人気が先行し、セールス的には残念ながら今ひとつだったとか。なので、残念ながらこのアルバムを最後に解散することに。
しかしそれが逆に現在ではコレクターズアイテムとなり、当時のUKオリジナルアナログ盤が、あるサイトで8万円近い値が・・・。何とも皮肉なことである。
なぜ当時は売れなかったのか?と考えた時、確かにイギリスでは似たようなグループが多数存在した。
大御所のFairport Conventionを筆頭に、ブリティッシュトラッド三種の神器のSpirogyra、Tudor Lodge、Mellow Candle、更にはトラッドフォークの大御所Pentangle等が鎮座。
内容は悪くなくとも、そんな中でアルバムを出しても売れる物も売れなくなる。所詮「二番煎じ」的扱いなのだったのかと。

そんな内容といえば、上記のバンド同様女性ヴォーカルのトラッドフォーク系プログレ。
しかし、エレクトリックなロック寄り部分もしっかりあり、良!
そのヴォーカルCelia Humphrisのちょっと弱々しい翳り声、これがなんともいい!
この手の曲調にはベストなヴォーカルかと。
中でも5曲目、10分超の大作「Sally Free And Easy」。ラストの10曲目「Streets Of Derry」は、半ばトランス状態に陥るかのようにフレーズを繰り返し。それ系が好きな方には必聴の名曲かと。
何はともあれ、全体的に纏まりがあり、自分的には大好きな一枚である。

2011年7月4日月曜日

Aphrodite's Child

 本日、某テレビ局の「世界の街道をゆく」にてBGMで流れていたので、ふと思いつきRe-Up。

その曲は、ギリシャの「Aphrodite's Child」三作目にしてラストアルバム、1971年発表2枚組全24曲の大作「666(邦題=アフロディーテス・チャイルドの不思議な世界)」の7曲目「Aegian Sea」。
タイトル通りエーゲ海に面したギリシャの街道を紹介した番組であった。

以前にも紹介したが、このAphrodite's Child。メンバーはキーボードのVangelisを中心とした4人。
Vangelisといえばプログレファンなら周知で、一般的には映画「炎のランナー」、「ブレードランナー」、更には日本の「南極ランナー」・・・ではなく「南極物語」のテーマ曲を作った人、と言ったほうがわかりやすいかと。

そのアルバムの内容はといえば映画のようなキーボード中心ではなく、しっかり?バンドしてます。
で、この「666」は、ヨハネの黙示録第13章をモチーフにしたコンセプトアルバムのようだが自分にはそんなことはさっぱり。
しかし、曲としては非常に面白い。聴けば聴く程「不思議な世界」へ導かれること必至!
中でも「∞」という曲はいろんなサイトで紹介されていて、不思議というかなんとも・・・。この曲のヴォイスは女優のIrene Papasらしいのだが、女優根性を見せつけられた(聴かされた)というか、すごいの一言。
決して外に音が漏れないよう、更には小さい子には絶対聞かれないように気をつけなければならない危ない名曲である。

とにもかくにも、Aphrodite's Childの曲をBGMに使ったところが某テレビ局のスタッフ、マニアック(笑
しかし、その曲は残念ながら自分的に、あまりエーゲ海を思い浮かばせない・・・。(あくまでも主観です)