2011年7月21日木曜日

Trees

 今回より、マニア向け有名ジャケットシリーズを暫し。

その一発目、イギリスの「Trees」、1970年発表の2枚目「On The Shore」。
ジャケットデザインは周知のヒプノシス。
それ故か、内容よりジャケットが人気が先行し、セールス的には残念ながら今ひとつだったとか。なので、残念ながらこのアルバムを最後に解散することに。
しかしそれが逆に現在ではコレクターズアイテムとなり、当時のUKオリジナルアナログ盤が、あるサイトで8万円近い値が・・・。何とも皮肉なことである。
なぜ当時は売れなかったのか?と考えた時、確かにイギリスでは似たようなグループが多数存在した。
大御所のFairport Conventionを筆頭に、ブリティッシュトラッド三種の神器のSpirogyra、Tudor Lodge、Mellow Candle、更にはトラッドフォークの大御所Pentangle等が鎮座。
内容は悪くなくとも、そんな中でアルバムを出しても売れる物も売れなくなる。所詮「二番煎じ」的扱いなのだったのかと。

そんな内容といえば、上記のバンド同様女性ヴォーカルのトラッドフォーク系プログレ。
しかし、エレクトリックなロック寄り部分もしっかりあり、良!
そのヴォーカルCelia Humphrisのちょっと弱々しい翳り声、これがなんともいい!
この手の曲調にはベストなヴォーカルかと。
中でも5曲目、10分超の大作「Sally Free And Easy」。ラストの10曲目「Streets Of Derry」は、半ばトランス状態に陥るかのようにフレーズを繰り返し。それ系が好きな方には必聴の名曲かと。
何はともあれ、全体的に纏まりがあり、自分的には大好きな一枚である。

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