2013年7月25日木曜日

Fairport Convention


 前回、Sandy Dennyの名前を出したので、関連のマニア向けジャケットシリーズの第22弾。
Fairport Convention、1969年発表の2nd「What We Did On Our Holidays」

で、ちょこっとSandy Dennyを紹介。
1947年、イギリス・ウィンブルドン生まれ。
1965年くらいからクラブで歌い始め、1967年には後のThe Strawbsに参加。
1968年、Fairport Convention、Judy Dybleの後任ヴォーカルとして参加するも、3枚のアルバムを残し1969年に脱退。
1970年、当紹介アルバム1曲目のタイトルと同じFotheringayというバンドを結成するも、いろいろあってアルバム1枚で解散。
その後はソロとして活躍していたのだが、1978年、不慮の事故により31歳の若さで急逝。

そして、大事なこのアルバムの内容だが、全体的に少し荒削りな面がありながらもブリティッシュ・トラッド色が強く、いい!
だが、2曲目のMr Laceyだけは、なんか浮いてる感じのコテコテブルース。はてさて。
完成度的には、傑作の誉れ高き4枚目のLiege And Liefの方がやはり上かと。
声は、俗に言うイギリストラッド三美神の様な透明感は無いものの、ちょっとハスキー且つワイルドな声は、表現が難しいのだが、どこか土臭いような田舎臭いような感じ。
これが、なんかいい!

下世話なオリジナルアナログ盤価格は、CD10枚〜15枚分ぐらいか。

2013年7月4日木曜日

Mandy Morton And Spriguns


 久々も久々のマニア向けジャケットシリーズ第21弾、だったかな?

1978年、「Mandy Morton And Spriguns」名義でリリースされた実質「Spriguns」の3rdアルバム「Magic Lady」。
前作までの2枚は「Spriguns」名義だったのだが、なぜここに来て「Mandy Morton And Spriguns」名義にしたのかは定かでないが、ここでレーベルも代わり何かと心機一転だったのか・・・?
そのMandy Morton嬢、あのSandy Dennyを敬愛してたのだが、このアルバムの制作中にSandy Dennyが事故で亡くなり、急遽Sandy Dennyに捧ぐアルバムにしたらしい。
ってことは、彼女にとってMagic Lady=Sandy Denny?

で、そんないろいろと曰く付きのアルバムの内容だが、トラッド色がやや薄いPOPな英国フォークロックってとこか。
曲調は全体的に結構自分好みではあるのだが、トラッド独特の翳りという点では前作の名作「Time Will Pass」が上かと。

この黒いアルバム、オリジナル・アナログ盤は1,000枚の限定プレスだったらしい。
当然、プレミア必至にて今は、とあるショップにて9万円弱。
が、更には同時期に20枚限定ブルーバージョンをプレスしたらしい。
コレクターズ垂涎のオリジナル青、価格の調べつかず。
オリジナル黒はどっかで見たような覚えがあるが、青、見てみたい・・・。

2013年4月25日木曜日

Storm Thorgerson

久々の更新も、またもや残念な報告。

1968年に結成されたイギリスのデザイン・グループ「ヒプノシス」の中心人物、ストーム・トーガソンが4月18日亡くなった。
何とも意味深なアルバムジャケットデザインは、特にプログレファンにはお馴染みかと。
最も有名なピンク・フロイドの「Atom Heart Mother(原子心母)」を始め、ジェネシス、ピーター・ガブリエル、イエス、レッド・ツェッペリン等々。
更に驚くは、なんと松任谷由実のアルバム8枚のデザインも手懸けていた。
思わず壁に掛けたくなるこのジャケットの数々。

合掌


2013年2月21日木曜日

Kevin Ayers


 しばらくご無沙汰だった当ブログ。
本年1発目にして、大変残念な報告。

「Soft Machine」の創設メンバー、その後ソロで活躍してた、カンタベリー系を語る上で絶対外せない最重要人物の一人「Kevin Ayers」が2月18日に亡くなった。享年68歳。
自宅でひっそりと亡くなっていたとの事で、死後数日たって発見された。
その枕元には「燃えないと、輝くことはできない」というメモがあったという。
容姿も然り、最後まで格好いい人であった。

合掌

2012年10月11日木曜日

Mellow Candle


 マニア向けジャケットシリーズ第20弾、又もや別サイトからのリアップ。
「Mellow Candle」1972年発表の唯一作「Swaddling Songs」

前半こそ静かなフォークっぽい感じで始まるが、後半は完全にロック調。
トラッドフォーク好きの人にも、プログレ好きの人両方が楽しめる1枚に仕上がっている。
しかし、このアルバム1枚で解散してしまったことはなんとも残念。

そんなアルバムで何と言っても注目は、Clodagh SimmondsとAlison Williamsのあまり例のない女性ツインヴォーカル。これが、素晴らしい!
前2グループと共に「三種の神器」「三美神」と表現されるが、この二人のヴォーカルが1として数えられるには、あまりにも失礼な程だ。
曲調からか、よくRenaissanceと比較される時が多いみたいだが、ことヴォーカルに関しては全く別物で比較対象外。しっかりとMellow Candleという世界を確立している。

ロック調の後半は、同じような曲が並ぶが、そこはご愛敬という事で飽きさずに聞きましょう。
どっちにしても、いいアルバムであるのは間違いない。

で、いつもの下世話なオリジナルアナログ盤価格は、諭吉さん24人と大活躍?

2012年10月10日水曜日

Spirogyra


 マニア向けジャケットシリーズ第19弾は、再び別サイトからのリアップ。

イギリス・トラッド・フォーク「三種の神器」or「三美神」の2グループ目、「Spirogyra」1973年発表の3rdアルバム「Bells, Boots And Shambles」。
トラッドフォークと言われながら、しっかりとバンドしてて、プログレ色もちゃんとある。
で、注目するのは「三美神」の一人、ヴォーカルのBarbara Gaskinの美声。
確かにキレイな声だが、度々男のダミ声が入ってきて、それが邪魔と思ったのは自分だけじゃないと思うのだが・・・どうでしょう?
女性の人が聴いて、「結構、シブイくていい!」とか言われると、立場が無いのだが・・・。

ともあれ、内容は全体的に翳りがありながらも、曲調にそれほど癖もなく聞きやすい1枚に仕上がっている。
特に1曲目「The Furthest Point」と13分の大作ラスト曲の「In The Western World」は秀逸。
「始めよければ終わりよし」「終わりよければ全てよし」って事で。

で、下世話なオリジナル・アナログ盤の価格、とあるショップにて諭吉さん21人分と前回から更に倍増!

2012年10月9日火曜日

Tudor Lodge


 マニア向けジャケットシリーズ第18弾は、別サイトからのリアップ。

イギリス・トラッド・フォーク「三種の神器」or「三美神」の一つと言われる「Tudor Lodge」。1971年発表の唯一作セルフタイトルアルバム。

で、その「三美神」の一人、女性ヴォーカル「Ann Steuart」。
透明感があってとても優しく、いわゆるイギリスのフォーク系に良くある癖が無くて聞きやすい声である。

内容は全体にプログレ色が薄く、微妙にサイケっぽかったり、チョッと変拍子なんかも入ってくるが、基本翳りのない明るいフォーク。
更には弾き語り、アルペジオと70年代フォークの雰囲気十分。スリーフィンガーの早弾きなんかの曲はフォークギターを練習する時によくここで挫折した・・・なんて懐かしがる人もいるかも。
でも当アルバム、よく目にするのはプログレッシヴロックの売り場。それはヴァーティゴレーベルから出ているから・・・なのか?

で、毎度の下世話なオリジナルアナログ盤価格、諭吉さん10人分なり!